新型コロナウイルスとイソジン | 吉祥寺の歯医者 - さくま歯科 -

新型コロナウイルスとイソジン

こんにちは 武蔵野市 吉祥寺本町 さくま歯科 佐久間琢です

今月は新型コロナウイルスにまつわる話を書きたいと思います。

新型コロナウイルスについては分かっていない事も多くありますので、全てが正しい訳ではない事をご理解の上、お読みいただけると幸いです。

今回は新型コロナウイスとイソジンについてです。

イソジンについてはコロナウイルスに対し効果があります。これは添付文書にも、SARS,MARSに対して効果を示す記載があります。

第一波の時にはイソジンの含嗽に効果があるとする文献が出てきました。

歯科診療は唾液の飛沫という問題があり、医療従事者側のウイルス暴露が問題になっていました。マスコミは歯科医院で感染リスクが高いと間違った報道をしていましたが、本当は医療従事者がウイルスに暴露する危険が高いので、患者さんの感染リスクが高いわけではありません。実際、歯科医師・衛生士から患者、患者から歯科医師・衛生士への垂直性の感染はなく、市中感染した歯科医師が診療していたり、歯科医師と働く歯科衛生士の職場内感染が報告されているのみで、患者さんの感染リスクはそれ程高いとは思えません。

私たちは元々、歯周病菌や虫歯菌をターゲットにしているので、全ての人が感染症であるとして診療に当たります。これをスタンダードプリコーションと言います。

ただ、このスタンダードプリコーションという考えだけでは不足していて、感染経路別の予防策を講じる必要があります。

この感染経路別予防策の1つとして治療前のイソジンの含嗽があります。

歯科診療ではエアロゾルの発生を伴う場面が多くありますので、もし、感染している人を診療する場合、唾液が霧状になり空中に出ます。この時、水で薄まって出てきますが、治療前にイソジンの含嗽を行う事で舞い上がるウイルス量を減らす事ができます。

他県の歯科医師会では治療前のイソジン含嗽を推奨している所もあります。

イソジンの含嗽はウイルス量の減少に有効ですが、予防的に使うのはあまり良くありません。ずっと使い続ける事で甲状腺への影響もあるので、注意が必要です。

 

投稿日:2020年11月2日  カテゴリー:その他